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検証ほつまつたゑ124号 歌壇

検証ほつまつたゑ124号のホツマ花壇検証ほつまつたゑ

ホツマ歌壇

ホツマツタヱの研究同人誌・
『検証ほつまつたゑ よみがえる縄文叙事詩』には

読者が投稿した「歌」が掲載される
「ホツマ歌壇」のコーナーがあります。

和歌・短歌・長歌・俳句・自由歌など
五七調であればよいそうです。

第124号(令和4年12月号)には
ぼくの歌も掲載されましたので

当ブログでも
紹介させていただきます。

検証ほつまつたゑ124号のホツマ花壇

トとホコ

今月のお題は『トとホコ』で
「トホコ」「トの教え」「つるぎ」
「戦争/平和」「憲法(のり)」
を詠みこむことだそうです。

待つ人に

待つ人に つるぎをあずけ ゆきにけり 討つのではなく やわするがため

ヤマトタケ(日本武尊)は
妻・ミヤズヒメ(宮簀媛)のもとに
草薙剣を置いたまま

伊吹山あらぶる神
静めにむかったという
神話からとった歌です。

そして、ヤマトタケは
伊吹山の神に敗れてしまい

ミヤズヒメのもとに
帰ることもなくなくなった
というのです。

なぜ、剣を置いていったのか?
は研究者によってさまざまな説が
あるようですが

ぼくとしては
ヤマトタケは最期のときになって
力による武力制圧ではなく

和睦を求めようとした
と考えたいところです。

伊吹山に住まうひとびとは
それが通じる相手であると
信じていたのかもしれません。

ホウセンカ

ホウセンカ 歌にそめたる つまの名は トの教えかな とこしえの歌

ホウセンカ(鳳仙花)は
別名を
染指草(そめゆびくさ)
ともいいまして

むかしから、女の子が
爪を染めるのに使った
といわれるようです。

また、沖縄では
「てぃんさぐぬ花」といい
民謡まであります。

その歌の歌詞は
ホツマツタヱでいうところの
「トの教え」に通じるものがあり

爪(つめ)と
妻(つま・夫)をかけて
詠んでみました。

さやけしは

さやけしは 祝詞のとおる みやしろに 鈴と矛との ひらめく朝か

「さやけし」とは
「明るく清らかである」
「清々しいこと」だといいます。

とある神社に、早朝むかうと
まだ参拝客もいない拝殿で

神主さんが祝詞を奏上し
奥さまらしきかたが
巫女として鈴をふりながら
舞い踊っていたのでした。

なんと心地よく
素晴らしい朝だろうと
思ったことを覚えています。

祝詞(のりと)というのは
「ト」の教え
「ノル(宣る)」ことであり

祝詞を唱えることは
「ト」の教えがひとびとに
「通った」ことをいうのかもしれない

と考えてみました。

ひにやかれ

ひにやかれ このはもあかく そまりけり イクひサまよう あひアラソいて

太陽によって
日焼けしたように

木の葉が赤く染まってゆく
紅葉の景色を詠っています。

幾日かかけて
たがいに相争うように
染まってゆくさまですね。

また、カナカナで
「イク」「サ」=「戦」
「アラソ」=「争」
とあり

戦争の歌と
詠むこともできます。

戦火にやかれて
「ハ(布・ひとびと)」も

赤く染まって
苦しんでいるというさまです。

次の歌とは
鏡写しになっています。

にこゑみて

にこゑみて あすをゆめみる ちのみごよ タイラげしとき かほヤワラぎて

にこにこと笑って
母乳を飲む赤ん坊の姿を

「明日を夢見る」と
表現してみました。

飲み終わったときに
やわらいだ満足そうな顔をした
という歌ですね。

ここにも、カタカナで
「タイラ」=「平」
「ヤワラ」=「和」
とあり

平和の歌と
詠むこともできます。

ホツマツタヱでは
「チのタヰ」という言葉があり

父・オホナムチ(大己貴命)を
子・クシヒコ(事代主命)が諭すとき

釣針(チ)にかかった
鯛(タヰ)とおなじです

といったようです。

ひとびとの暮らしを守るため
出雲の地を朝廷にあけわたすよう
説得した事代主クシヒコと

それを甘んじて受け入れた
父・オホナムチによって

今日のひとびとの
「平和」があるという
というように解釈しました。

「乳(ち)飲み子」
「平(たい)らげる」は

「チ(釣針)を呑んで」
「タイ(鯛)らげられた」

出雲の歴史も掛かっています。

こうして、事代主は
ゑみすかほ(笑顔)=恵比寿神
となっていったようです。

未掲載歌

このほかにも
未掲載となった投稿歌があります。

こちらに載せて
往生させようと思います。

都府楼の

都府楼の あお草ゆらす ひがし風 ノリもとめるは 船だけでなく

都府楼(とふろう)とは
福岡・大宰府(だざいふ)の
政庁のことをいいます。

諸外国との
交流の窓口でもあり

大陸へ向かう船を待つ地
都へ向かう船を待つ地
でもあったようです。

「東風(こち)吹かば~」と詠った
菅原道真(すがわらみちざね)

政争にやぶれて
なくなった地でもあることから

船を「乗り」もとめる
だけでなく

地上に
「法(のり)」
とおることを願い

無実の罪を着せられて
左遷されて苦しんだひとびとが
報われるように願う歌でもあります。

ほころびを

ほころびを ゆわえてきれを ハとなせば ヒとつフたつと ヘてホつまなる

「は(布)」というのは
ホツマツタヱでは

経糸(たていと・法)
緯糸(よこいと・人々)によって
編みなされてゆく

朝廷の治政の比喩だといいます。

そんな布の糸がほつれて
縞になることを
よこしま(横縞・邪)
といったようですね。

『ハヒフヘホ』という言葉は
そんな「布(は)」からはじまり

「1つ(ひとつ)」
「2つ(ふたつ)」と
こつこつ小さなところから

ひとびとのわだかまりや
問題を解決してゆき

それらを
「経(へ)る」ことで

「ホツマ」の道へと
秀でた真実の道へと
つながるということを

いっているのでは?という
言葉遊びの歌です😆

覚書き

ご拝読ありがとうございます。

すくない言葉のなかに
いくつもの意味をこめたり

言葉のかけ合わせによって
別の意味を持たせたりするという

言葉あそびの面白さは
歌の醍醐味のひとつでもあります。

それぞれが、
好きに詠んでいただくのが
一番ではありますが

たくさんの意味を
ふくんでおくことで

言葉の奥深さが
波のように響いてくれたらいいな
とも思っております。

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