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検証ほつまつたゑ116号 歌壇

検証ほつまつたゑ

ホツマ歌壇

ホツマツタヱの研究同人誌・
『検証ほつまつたゑ よみがえる縄文叙事詩』には

読者が投稿した「歌」が掲載される
「ホツマ歌壇」のコーナーがあります。

和歌・短歌・長歌・俳句・自由歌など
五七調であればよいそうです。

第116号(令和3年8月号)には
ぼくの歌も掲載されましたので

当ブログでも
紹介させていただきます。

検証ほつまつたゑ116号 投稿歌

『秋』

今号のお題は『秋』で
「みのり」「野分」「まつり」
あるいは「栗」「菊」
を詠みこむことになっていました。

よい闇の

よい闇の 神楽にをどる ほおづきの まつり染めにし 赤き口紅

東京・神楽坂のほおづき市を詠んだ歌です。

ほおづきの赤・提灯の赤・寺門の赤・鳥居の赤などなど
目まいがするほどの赤につつまれて
夜の街は幻想的な雰囲気となっていました。

また、ここでは
阿波踊り大会もおこなわれるようです。

「赤き口紅」とは
踊り子の口紅のことでもあります。

長雨も

長雨も さびしからずや 菊のつゆ あつめて夜の 遠の音をきく

秋の夜の「長雨(ながあめ)」と
ひとりで窓から外をのぞく「眺(なが)め」を
かけて詠んでみました。

「さびしからずや」は与謝野晶子の名歌
『やは肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君』
の引用です。

「さびしくはないのですか?」という問いかけを
ここでは、自分にしているようです。

「菊のつゆ」は秋の季語で
菊にたまった露のことで
これを飲むと長生きするといわれるそうです。

菊の露をあつめて、もしくは
菊の露をあつめる翌朝を夢見て

遠くから聞こえてくる
「汽笛」でも聞いているのでしょうか。

「遠の音」とはカナサキ翁(住吉大神)の
『ながきよの とおのねふりの みなめさめ なみのりふねの おとのよきかな』
という回歌(まわりうた)のことでもあって

これは、
頭から読んでも尻から読んでも
おなじになるという不思議な歌です。

くり返される歌の「永遠」が
菊の「長寿」にもつながっています。

「ひとり寝のさびしい夜も、いつか出会うだれかをおもって長生きしましょう」
というような歌ですね。

野分あと

野分あと 露台にさけぶ 迷い猫 ささやかに御食(みけ) わける夕暮れ

「野分(のわき)」というのは
秋から初冬にかけて吹く「強風」や「台風」のことで
野の草を分けることからきているといいます。

秋の台風がすぎさったあと、ふと
ベランダ(露台)から泣き声が聞こえるので
戸をあけてみると
まだ小さな野良猫が迷いこんでいました。

混沌のなかを生き延びた猫ちゃんには
なにかご褒美をあたえなければと冷蔵庫をあさって
食べれそうなものをみつくろいました。

そのまま、
しばらくは居ついていたのですが

やがてまた
どこかへ行ってしまいました。

未掲載歌

掲載された歌のほかにも
いくつか投稿しましたので

こちらに載せて
往生させようと思います。

白山に

白山に 耳をすませば 秋草の ひめたる声音(こゑね) 峰わたるらむ

白山(しらやま・はくさん)の
菊理媛(きくりひめ・ここりひめ)
を詠んだ歌です。

「秋草」とは
「菊」のことでもあるといいます。

「越根(コヱネ)国」や
「峰輿(ミネコシ)」など
ホツマツタヱの内容を詠みこんでいます。

神在の

神在の まつりに龍蛇 あらわれて いにしえの国 よみがえりけむ

出雲の神在祭の歌です。

祭では龍蛇神が
神々の先導をするといいますが

その姿がまるで
モチコ・ハヤコ姉妹が
ハタレ(反乱軍)を扇動する姿にもかさなって

「出雲」の前身である
「ヒカワ」や「サホコチタル国」が
よみがえったかのような気になります。

病床の

病床の 妻を見舞いし われまでも 癒したるかな 秋桜(こすもす)の花

ぼくにはすこし悲しい出来事がありまして
病院まで通っていた時期があるのですが

そのとき
秋桜(こすもす)の花をみたのです。

心がすこし軽くなったのは
秋桜の花言葉が
「調和」や「真心」だった
からでしょうか。

秋桜(こすもす)の語源は
「コスモス(宇宙)」なのだそうです。

病床や別れという
「カオス(混沌)」にあっては

対義語である
「コスモス(宇宙・調和)」が
救いになっていたのかもしれません。

秋雨に

秋雨に そぼぬる紅葉 ふみゆけば 竜田の道も 心おどりて

竜田姫さまは、秋の女神だといいます。

竜田古道を歩く楽しさと
紅葉に染まった道を歩く楽しさがあれば

ちょっとくらい雨が降っていても
平気という歌です。

さざなみに

さざなみに 銀のススキの たなびくは 鏡の山の 月明りかな

「さざなみ」といえば
琵琶湖ことでもあるようです。

秋のススキが銀色にみえるのは
鏡山に浮かぶ月あかりのせいでしょうか?
という歌です。

鏡山の「鏡」は
琵琶湖に映った月の姿
「さかづき(逆月・盃)」であり

ホツマツタヱにのこる
「酒」のはじまりにもかかっています。

覚書き

ご拝読ありがとうございます。

「ホツマツタヱ」と「歌」は
ふかく関わっていますから

こうして歌を楽しむことが
ホツマツタヱをより深く知る
手がかりになるかもしれません。

なにより、ぼくは
歌を詠むのも大好きですから

今後も歌の投稿を
つづけてゆきたいと思います。

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