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北近江めぐり2 多賀大社

多賀大社の由緒滋賀

多賀大社

琵琶湖(びわこ)の東
犬上郡(いぬがみぐん)にある
多賀大社(たがたいしゃ)

伊邪那岐命(いざなぎ)
伊邪那美命(いざなみ)


を祀っています。

おふたりは、天照大神の
ご両親といわれています。

多賀大社の鳥居
『お伊勢参らば お多賀へ参れ
 お伊勢お多賀の子でござる』

かつては、このように謡われて
お伊勢参り(おいせまいり)
熊野詣(くまのもうで)

とならぶほど賑わっていたそうです。

多賀大社の由緒

淡海と淡路

兵庫県の淡路島(あわじしま)には
伊奘諾神宮(いざなぎじんぐう)があり

おなじく
伊弉諾尊(いざなぎ)
伊弉冉尊(いざなみ)

が祀られています。

「淡(あわ)」海と
「淡(あわ)」路で
なにか縁を感じますし

琵琶湖と淡路島は
どちらも勾玉形をしていて

鏡で映したように似ています。

アワウタ

ホツマツタヱによれば
「あわ」とは

「天(あ)」「地(わ)」
あらわしているようです。

イサナギ・イサナミは
天と地と人を結ぶために

日本語の全48音を
重複することなくならべ


「あ」ではじまり
「わ」でおわる

「アワウタ」という
歌を生みだしたといいます。

タガノカミ

父・イサナギと
母・イサナミは

子・天照大神に皇位を譲ったあと
この地に暮らしたようです。

それがここ、
多賀大社のようです。

また、父・イザナギは
アワチ(淡路)の宮で
最期を迎えたといいます。

それが淡路島の
伊弉諾神宮のようです。

多賀大社の小川

そして、身罷った
イサナギの御霊はふたたび
この地にとどまったらしく

ヤミ(闇・病)
タシマス(助ける・治す)
というご神徳から

タガノカミ
と称えられたようですね。

そんな因縁のある場所が
多賀大社なのでした。

ですから、意図的に
淡海(琵琶湖)と淡路島で
天と地をあらわしていた

のかもしれませんね。

胡宮神社

多賀大社から
南へ1キロほど下ったところに

胡宮(このみや)神社
があります。

胡宮神社の社号碑

こちらは、多賀大社の
別宮とも奥宮とも
いわれているそうです。

ご祭神もおなじく
伊邪那岐命(いざなぎ)
伊邪那美命(いざなみ)

となっています。

子の宮

「胡宮(このみや)」は
「高(こう)の宮」からきている
ともいわれています。

多賀大社より、
標高が高いところにある宮
だからだそうです。

また、
「子(こ)の宮」からきている
ともいわれているようですね。

胡宮神社の案内板

オシホミミ

ホツマツタヱによると

男神・天照大神と
妃・瀬織津姫(せおりつひめ)の

御子である
オシホミミ(天忍穂耳尊)

多賀の地で
養育されたことから

タガワカミヤ(多賀若宮)
ともいわれたそうです。

オシホミミが育ったのが
胡宮神社だったとすると

ここはもともと
「子の宮」だったのかもしれません。

青龍山

胡宮神社の背後にある
青龍山(せいりゅうやま)は

神社の神体山でもあり
かつては禁足地だったといいます。

ふとみれば、
「ここから いわくらのみち」
という立看板がありました。

ここからいわくらのみち 神の森 頂上へ560メートル

「神の森 頂上へ560M」
という魅惑的な言葉がならんでいます。

ワクワクしながら
のんきに歩きだしたのですが

道はすぐに
険しくなってゆきました。

すこしゆくと、動物避けのためか
電圧フェンスで道が遮られていました。

気がちいさいものですから
もう引き返そうかと悩みましたが

「いわくら」が何なのか
どうしても気になってしまい

フェンスの扉を開けて
さらに奥へと進みました。

登山者や参拝者は
開けてはいってもよいそうです。

とはいうものの
ほかにひとも見当たらず

ひっそりと厳かな空気にものまれて
ちょっとくじけそうです。

目の端に、
見えるはずのないものまで
見える気がしてきます。

霊山という雰囲気が
そこかしこにありましたので

ひたすらに
「失礼します、お邪魔いたします」
と繰り返し唱えながら

登ること20分、ようやく
「いわくら」にたどり着きました。

磐座

青龍山の磐座

「いわくら」は
「磐座(いわくら)」でした。

神様の依代として

または岩そのものを
祭祀の対象として

古代から祀られている
巨石や霊石や奇岩のことを


磐座(いわくら)
というようです。

磐座には
不思議な力が宿っていて

呼ばれなければ出会うことができない
とも言われているようです。

うわさに聞いていた『磐座』を
ぼくははじめて見ることができました。

これはもう、見るというより
磐座を体験するという感覚です。

磐座からは、なにか
途轍もないものを感じるのでした。

青龍山の磐座

最大限の
好意と礼儀を尽くすつもりで

祝詞を奏上して
アワウタを歌いました。

するとどこか、すこしだけ
その場の空気が和らいだような気がしました。

青龍山というように、ここにも
龍神さまが祀られているようです。

胡宮神社の由緒では、この磐座に
イザナギ・イザナミの
2柱が降りたったといいます。

磐座をとおして
ぼくの意識や感覚は
古代へと飛んでゆくようでした。

参照

 
北近江めぐり3 へ つづく

 
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