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北近江めぐり3 大瀧神社

犬上川の大蛇ヶ淵の岩と急流滋賀

大瀧神社

多賀大社(たがたいしゃ)
の5キロほど南に

大瀧(おおたき)神社
があります。

大瀧神社の鳥居

こちらも
多賀大社の末社だそうです。

「大瀧」とありますが
ここは瀧というよりも

巨岩におおわれた
勇壮な川でした。

犬上川の大蛇ヶ淵の岩と急流

犬上川

犬上川(いぬかみがわ)は
琵琶湖にそそぐ一級河川で

鈴鹿(すずか)山脈が
源流だといいます。

大瀧神社の瀧

かつては、ここも
瀑布(ばくふ)だったそうですが

上流に犬上川ダムができて
流れが穏やかになったようです。

ですが、激しい大瀧はなくとも
十分に見応えのある美しい淵でした。

犬上川の大蛇ヶ淵

気分はすっかり自然に呑まれて
このまま溶け合いたいような気になります。

大蛇ヶ淵

この淵には、
大蛇の伝承が残っているそうです。

犬上川の大蛇ヶ淵の説明板

ヤマトタケ(日本武尊)の子である
稲依別王命(いなよりわけ)

大蛇退治のために、猟犬・
小石丸(こいしまる)を連れて
この川までやってきたといいます。

しかし、探せども大蛇は見つからず
疲れ果てた稲依別は
川のほとりで眠ったそうです。

しばらくすると、小石丸が吠えて
稲依別を起こすのでした。

眠たかった稲依別は
小石丸をなだめてまた眠りにつきます。

小石丸はふたたび吠えたてて
稲依別を眠らせません。

怒った稲依別は小石丸の首を
刀で切り落としたといいます。

すると、
小石丸の首だけが飛んでいって

迫っていた大蛇に
噛みついたのだそうです。

小石丸の首と大蛇は
もつれあって川へ落ちて

大蛇はようやく
退治されたといいます。

小石丸の行いに
感銘して悔いた稲依別は

この地に、忠犬・
小石丸の塚を築いて

犬咬明神(いぬかみみょうじん)
として弔ったそうです。

犬胴松の由緒

小石丸の祠

忠犬・小石丸の首は
瀧を見おろす谷の中ほど
祠の下に埋まっているといいます。

犬上川の大蛇ヶ淵

写真の中央上に
小さく写っているのが
その祠のようです。

ひどい逸話ですが

気性の荒かったとされる
ヤマトタケ(日本武尊)の
血を引いているからということで

あえて荒々しく描かれている
のかもしれません。

大瀧神社と犬上神社の絵馬、忠犬小石丸が描かれている

犬上氏

犬咬(いぬがみ)
という言葉が

あたりを治める
犬上(いぬがみ)氏

地名である
犬上(いぬがみ)群
継がれていったようです。

ですから稲依別は
犬上氏の祖だといいます。

第12代・
景行(けいこう)天皇
 ↓
ヤマトタケ(日本武尊)
 ↓
稲依別王命(いなよりわけ)
 ↓
犬上氏

と、天皇家につづく血筋ですから
このあたりで犬上氏は
とても力を持っていたようです。
 

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